4月から官公庁も新年度に入り、様々な補助金・助成金の募集が開始されています。
昨年から引き続き注目度の高い補助金として、「ものつくり補助金」「事業再構築補助金」「IT導入補助金」「小規模事業者持続化補助金」が公募されていますが、今回はその中でも利用しやすい、IT導入補助金について解説します。
手続きのリンク先もそれぞれ貼っていますので、随時ご参照下さい。
本補助金を活用される方限定で、顧問料の割引キャンペーンも実施していますので、お気軽にご相談下さい。
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、働き方改革や生産効率のUP、インボイス制度対応等を見据えて、IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールの導入を支援する補助金です。
ITツールとは、パッケージソフトの本体費用、クラウドサービスの導入・初期費用等が含まれます。その他ITツール導入費用、ITコンサルティング費用、ITシステム改修費用等が含まれ、補助金額は5万円~450万円までとなっています。
区分によりますが、最大3/4の補助が受けられるお得な制度です。
補助対象者は?
中小企業が対象となります。業種によって資本金・従業員数の判定数値は異なりますが、これまでの補助金等と変わりはありません。
簡単に判定できますので、微妙なラインの事業者の方は、下記リンクからご覧ください。
事業概要 | IT導入補助金2023 (it-hojo.jp)
区分は?
大きく分けて、
①通常枠(A・B類型)
②セキュリティ対策推進枠
③デジタル化基盤導入枠
の3つの区分に分かれます。
どれに該当するかなかなか分かりにくいですが、個人的にはまずはざっくりと下記のように整理していただければと思います。
■これから事業を本格的に拡大したい方:③デジタル化基盤導入枠
■これまである程度ITツールを利用している方:①通常枠(A・B類型)※
■ITツールはほぼ導入していて、セキュリティを高めたい方:②セキュリティ対策推進枠
※A・Bは補助額&機能で区分されますが、中堅企業でもない限りAになるケースが多い。Bの場合には、機能プロセスが4以上、賃上げ目標が必須とハードルが高くなる。
そのため、ほとんどの中小企業は①か③の利用になると思います。
補助額は?
補助額は区分によって異なりますが、下記の通りです。
特徴として、③デジタル化基盤導入枠が利用できれば、PCやタブレット、券売機などのハードウェアも補助の対象となります。
引用元:IT導入補助金2023 公募要領 通常枠(A・B類型)令和5年3月 2頁
申請のステップ
各ステップの詳細は後述しますが申請~交付までは次の流れになります。
⓪まずは、自社が中小企業に該当するか確認
①どんなITツールを導入したいかざっくり検討
②ITベンダーに連絡する
③ITベンダーからITツール(及びハードウェア)の提案を受ける
④アカウント等の事前準備
⑤交付申請
⑥ITツールの購入・導入
⑦事業実績報告
⑧補助金交付
⑨事業実施効果報告
⓪まずは、自社が中小企業に該当するか確認
IT導入補助金事業概要から、中小企業に該当するかご確認ください。
事業概要 | IT導入補助金2023 (it-hojo.jp)
①どんなITツールを導入したいかざっくり検討
顧客対応・販売支援
決済・債権債務・資金回収
供給・在庫・物流
会計・財務・経営
総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情システム
例えば、弊社が公認メンバーとなっているマネーフォワードのソフトを利用した場合、様々なバックオフィスがIT化できます。
引用元:株式会社マネーフォワード 2022年度「IT導入補助金」について 16ページより一部抜粋
また、業種別にどんなITツールを使えば経営改善ができるか具体例が紹介されています。
業種別 お悩み解決ITツール機能 | 中小企業・小規模事業者のみなさま | IT導入補助金2023 (it-hojo.jp)
②ITベンダーに連絡する
下記リンクから検索できますが、正直どこがいいのかわからないと思います。
顧問税理士が提携している場合には、まずはご相談されてください。
尚、弊社はマネーフォワード公認メンバーとなっておりますので、
マネーフォワードツールを導入していただくと、顧問料の一部サービスを行っております。
IT導入支援事業者・ITツール検索 | 中小企業・小規模事業者のみなさま | IT導入補助金2023 (it-hojo.jp)
③ITベンダーからITツール(及びハードウェア)の提案を受ける
④アカウント等の事前準備
■gBizIDプライムのアカウント取得
アカウントの取得には「印鑑証明書」が必要です。
審査に約1週間かかるので、前もって申請しましょう。
■SECURITY ACTIONの実施
情報セキュリティ対策に取組むことを自己宣言する制度。
「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」又は「★★ 二つ星」の宣言が要件。
交付申請作成時に宣言済アカウント ID の入力が必要となります。
・「SECURITY ACTION」の概要説明
https://www.ipa.go.jp/security/security-action/it-hojo.html
・「SECURITY ACTION」の申込み URL
https://security-shien.ipa.go.jp/security/entry/
■みらデジの経営チェックの実施
gBizIDの取得が終わった後に実施します。
・「みらデジ」TOP ぺージ
⑤交付申請
ほとんどIT導入支援事業所(ベンダー)がやってくれますので、ご安心ください。
ⅰIT導入支援事業者から『申請マイページ』の招待を受け、代表者氏名等の申請者基本情報を入力する。
ⅱ交付申請に必要となる情報入力・書類添付を行う。
ⅲIT導入支援事業者にて、導入するITツール情報、事業計画値を入力する。
ⅳ『申請マイページ』上で入力内容の最終確認後、申請に対する宣誓を行い事務局へ提出する。
⑥ITツールの購入・導入
交付申請を完了し、事務局から「交付決定」を受けた後に、ITツールの発注・契約・支払い等を行うことができます。
重要です!!!
交付決定の連絡が届く前に発注・契約・支払い等を行った場合は、補助金の交付を受けることができません。ご注意ください。
⑦事業実績報告
ⅰ実際にITツールの発注・契約、納品、支払い等を行ったことが分かる証憑を提出します。
ⅱ証憑の提出は、以下の流れで行います。
・自社で『申請マイページ』から事業実績報告に必要な情報及び証憑の添付を行い、事業実績報告を作成する。
・事業実績報告が作成された後、IT導入支援事業者が内容の確認及び必要情報の入力を行う。
・自社で事務局に事業実績報告を提出する。
⑧補助金交付
事業実績報告が完了し、補助金額が確定すると、『申請マイページ』で補助額を確認できるようになります。その内容を確認した後に補助金が交付されます。
⑨事業実施効果報告
定められた期限内に自社で『申請マイページ』より必要な情報を入力し、IT導入支援事業者の確認を経て、提出を行います。
おわりに
今回の記事では、かなり貰いやすいIT導入補助金について解説しました。下限が撤廃されるなど、昨年度よりもさらに利用しやすくなっています。
これから会計ソフトを導入されるという場合だけでなく、従業員管理の手間を無くしたい等、バックオフィスに関する部分の多くはITで省力化できます。
また、今回の補助金を活用される方限定で、顧問料のキャンペーンを行っていますので、お気軽にご相談ください。